融資・資金調達

銀行融資の金利相場【2026年】決まり方と引き下げの交渉材料を元銀行員が解説

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池田計画合同会社

公開日:2026年10月1日 執筆:池田哲郎(中小企業診断士・認定経営革新等支援機関/池田計画合同会社 代表)

「金利、これって高いんでしょうか」。融資の提案書を持ってこられた社長さんから、よく受ける質問です。ネットで調べると「1%〜3%が相場」と書いてある。それで安心しかけたところで、手元の提案書には2.8%と書かれている。高いのか、妥当なのか、判断がつかない。

困ったことに、検索して出てくる相場の数字は、その多くが金利が上がる前のものです。この記事を書いている2026年10月時点で、短期プライムレートは2年前より0.75ポイント上がっています。2%台前半の提案を「高い」と感じるのは、2021年頃の記憶と比べているからで、いまの水準では珍しくありません。

結論から言えば、銀行融資の金利は、銀行の資金調達コストに経費率・信用コスト・利益を上乗せして決まります。2026年8月の国内銀行の新規貸出平均金利は年1.782%、短期プライムレートは年2.375%です。ただしこの平均には大企業向けや担保付きの融資も含まれており、小規模・無担保ならここより上になります。自社の金利は、この2つを起点に、担保・期間・信用力の差を足し引きして読みます。

私は元銀行員で法人融資の審査に携わり、いまは中小企業診断士・認定経営革新等支援機関として、山梨を中心に融資や資金繰りのご相談に乗っています。審査していた側から申し上げると、金利の話でもったいないのは、相場と比べて高いか安いかだけを見て、保証料と返済期間を見落とすことです。表面の金利が0.5ポイント低くても、保証料を足したら逆転していることがあります。この記事では、公表されている統計と利率表をもとに、金利の水準・決まり方・実額を順に組み立てます。


銀行融資の金利は、いま何%が相場なのか?

相場を知るのに、いちばん確かなのは日本銀行の統計です。「貸出約定平均金利」という名前で、国内銀行が実際に契約した金利の加重平均が毎月公表されています。

区分2024年8月2026年8月2年間の変化
新規・短期0.431%1.427%+0.996ポイント
新規・長期0.933%1.999%+1.066ポイント
新規・総合0.669%1.782%+1.113ポイント
ストック・短期0.439%1.521%+1.082ポイント
ストック・長期0.813%1.424%+0.611ポイント

(出典:2026年8月は日本銀行「貸出約定平均金利の推移(2026年8月)」2026年10月2日公表、2024年8月は同「貸出約定平均金利(月次)・国内銀行」。いずれも国内銀行)

用語を先に整えておきます。日本銀行の定義では、「新規」は当該月末貸出残高のうち、当月中において実行した貸出、「ストック」は当該月末時点において残高のあるすべての貸出です。また「短期」は約定時の貸出期間が1年未満、「長期」は1年以上を指します。まず押さえていただきたいのは、これから借りるなら、国内銀行の平均は総合で年1.8%前後だということです。

ここで、この平均の読み方に一言足しておきます。日銀の統計は国内銀行の貸出を貸出残高で加重平均した値で、大企業向けの融資も、担保や保証のついた融資も、さらに住宅ローンのような個人向けの貸出も同じ分母に入っています(日銀の解説では、住宅ローンは通常「長期」に含まれます)。小規模事業者が無担保で借りる場合は、平均より上に出るのが普通です。ですから「1.8%より高いから損をしている」とは読めません。平均は、自社の条件(規模・担保・期間・信用力)を足し引きする前の出発点として使ってください。

もうひとつ、決算書ベースの数字もあります。帝国データバンクが103万社・850万期分の財務データから算出した全国平均借入金利は、2022年度0.88%、2023年度1.04%、2024年度1.20%と3年連続で上昇しています(帝国データバンク「全国平均借入金利動向調査(2024年度)」)。日銀の約定金利より低く出るのは、金利の低かった時期に借りた残高が分母に混ざっているためです。対象の年度も母集団も違い、コロナ融資の実質無利子分も含まれるので厳密な比較はできませんが、2つの統計の差は、おおまかに「これから借りる金利」と「いま抱えている借入の平均金利」の差だと読めます。

なお、解説記事によくある「1%〜15%」という幅は、事業融資とビジネスローンを1本の表に混ぜた結果です。銀行のプロパー融資や保証協会付き融資と、ノンバンクのビジネスローンは審査の重さも担保の考え方も別物なので、同じ「相場」として並べても判断材料になりません。自社がどちらの土俵にいるのかを先に決めてから、幅を見てください。プロパーと保証協会付きの違いは「プロパー融資とは|信用保証協会付き融資との違い」で整理しています。

金利はどう決まるのか?──銀行の値付けを4つに分解する

金利の水準がわかったら、次は決まり方です。ここは多くの記事が「プライムレートを基準に、信用力と担保で調整」と一行で済ませていますが、銀行の内側では4つの要素を積み上げています。

要素中身借り手が動かせるか
調達コスト銀行が預金者や市場から資金を集めるコスト動かせない(金融政策で決まる)
経費率人件費・店舗・システムなど、貸すための費用動かせない(銀行ごとに異なる)
信用コスト貸し倒れの見込みに備える費用。格付で変わる動かせる
利益銀行の取り分交渉の余地がある

4つの内訳は銀行の内側の考え方ですが、基準となる短期プライムレート自体も調達コストをもとに決められています。日本銀行は短期プライムレートの解説で、「1989年1月23日以降、金利決定方式を総合的な調達コスト等をベースとした方式に変更」と注記しています(後掲・長短プライムレートのページ)。短期プライムレートとは、都市銀行5行(みずほ・三菱UFJ・三井住友・りそな・埼玉りそな)が自主的に決めた最優遇貸出金利のうち、最も多くの銀行が採用した金利のことです。

その短期プライムレートが、いまどう動いているか。

実施日短期プライムレート(最頻値)
令和6(2024)年9月2日1.625%
令和7(2025)年3月3日1.875%
令和8(2026)年2月2日2.125%
令和8(2026)年8月3日2.375%

長期プライムレート(みずほ銀行が公表するもの)は、2024年8月の1.65%から2026年9月10日実施の3.40%まで上がりました(出典:日本銀行「長・短期プライムレート(主要行)の推移」更新日2026年9月16日・2026年9月11日現在)。2年で1.75ポイント、倍以上です。

つまり、金利の土台になる短期プライムレートだけで、この2年に0.75ポイント上がっているということです。提案された金利が2年前より高いのは、多くの場合、自社の評価が下がったからではありません。土台が動いたからです。

では、借り手が動かせるのはどこか。信用コストです。これは格付(債務者区分)と直結していて、審査の現場では決算書の実態修正から入ります。代表者への貸付金がある、在庫が滞留している、そういった項目は実質的な自己資本を削るので、信用コストの見積もりを押し上げます。自社がどのあたりに置かれているかは「債務者区分とは|銀行の信用格付との違い」で、役員貸付金の扱いは「役員貸付金とは|銀行の評価が下がる理由と消し方」で詳しく書いています。

短期プライムレートが上がると、いまの借入はどうなるのか?

ここは相場記事がほとんど触れないところですが、実務ではいちばん影響が大きい論点です。

もう一度、最初の表のストック欄を見てください。ストック・短期は0.439%から1.521%へ1.082ポイント、ストック・長期も0.813%から1.424%へ0.611ポイント上がっています。ストックは月末に残高があるすべての貸出の平均です。新しく借りた分だけで残高全体の平均がこれだけ動くとは考えにくいので、すでに借りている融資にも上昇が及んでいると読むのが自然です。

経路は2つあります。ひとつは借り換えです。短期(期間1年未満)の運転資金は期日ごとに借り換えるのが普通で、そのたびに新しい金利が適用されます。もうひとつが変動金利の見直しで、短期プライムレートの改定に連動して契約中の金利が上がります。長期の借入でストック平均が0.6ポイントほど動いているのは、後者が効いていると考えられます(低金利時代に借りた分が返済で抜け、高い金利の新規借入が残高に入れ替わった分も含まれます)。

実額にすると、こうなります。短期プライムレートに0.5%を上乗せする契約で1,000万円を5年・元金均等で借りたとして、2024年9月の水準(2.125%)なら利息総額は約54万円。2026年8月の水準(2.875%)なら約73万円です。同じ借入で19万円増えます。

確かめる場所は決まっています。金銭消費貸借契約証書か、銀行が交付した融資条件の書面です。そこに次のどれが書かれているかを見てください。

  • 「短期プライムレート+○%」と書かれていれば、短期プライムレートの改定に連動して上がります。見直しのタイミングは、上の表の実施日です。
  • 「年○%(固定)」なら完済まで変わりません。金利が上がる局面では有利になります。
  • 「年○%(変動)」とあるのに何に連動するのかが書かれていない契約も、実際にあります。この場合は基準を銀行に確認してください。

変動で借りているなら、次の見直しでいくらになるかは自分で計算できます。返済予定表の残高に新しい金利を当てて、年間の利息を出してみてください。「まだ大丈夫」なのか「資金繰り表を引き直す必要がある」のかは、その金額を見ないと決められません。資金繰り表の作り方は「資金繰り表の作り方|エクセルテンプレート無料DL」に実物を置いています。

1,000万円を借りると、利息はいくらになるのか?

金利の話は、パーセントのままだと実感が湧きません。1,000万円を借りたときの利息総額を、返済方法と期間ごとに並べます。元金均等返済(毎月の元金が一定)と元利均等返済(毎月の返済額が一定)の両方で計算しました。

期間年1.5%年2.0%年2.5%年3.0%
5年・元金均等381,250円508,333円635,417円762,500円
5年・元利均等385,933円516,656円648,417円781,214円
7年・元金均等531,250円708,333円885,417円1,062,500円
10年・元金均等756,250円1,008,333円1,260,417円1,512,500円

(借入1,000万円・毎月返済・当社試算。端数処理や日数計算の方式で実際の金額は多少ずれます)

読み取っていただきたいのは2点です。

第一に、金利0.5ポイントの差は、5年借入なら約13万円。月あたりでは2,100円ほどです。0.5ポイントの交渉に時間を使うかどうかは、この金額を見て決めてください。年間の利益が数千万円ある会社なら誤差ですが、月の営業利益が20万円という会社には意味のある額です。

第二に、期間を倍にすると利息はほぼ倍になります。年2.0%で5年なら約51万円、10年なら約101万円。ここで「では短く借りればいい」と結論を出すと、次の節の落とし穴に入ります。

保証協会付きなら、金利のほかに保証料がいくら乗るのか?

保証協会付き融資には、金利とは別に信用保証料がかかります。これを足さずに金利だけで比べると、判断を間違えます。

山梨県信用保証協会の保証料率は、経営状況に応じた9区分で公表されています(責任共有対象制度)。

区分①②③④⑤⑥⑦⑧⑨
料率(%)1.901.751.551.351.151.000.800.600.45

(出典:山梨県信用保証協会「信用保証料について」・2026年10月1日確認。料率体系や取扱いは協会ごとに異なります)

1,000万円を5年(60回の均等分割)で借りる場合、区分⑤・料率1.15%なら保証料は316,250円です。これを金利に足し戻すと、実質的な負担はこうなります。

条件利息(年2.0%・5年)保証料合計実質の年率相当
区分⑨(0.45%)508,333円123,750円632,083円約2.49%
区分⑤(1.15%)508,333円316,250円824,583円約3.24%
区分①(1.90%)508,333円522,500円1,030,833円約4.06%

(当社試算。保証料=貸付金額×保証料率×保証期間1,825日÷365×分割係数0.55。実質の年率相当は、合計額と同じ利息になる金利を逆算したもの)

ここが実務の要点です。表面金利2.0%の保証協会付き融資(区分⑤)は、実質では年3.24%相当。金利3.0%のプロパー融資のほうが安いことになります。金利だけを横に並べた比較表では、この逆転は見えません。

これは私が現場で繰り返し見てきたことでもあります。担当者が持ってきた提案が、その会社にとって最も有利な制度だとは限りません。担当者に悪意があるわけではなく、手続きが簡単な制度が選ばれやすいのです。県の制度融資は書類が多くて時間がかかりますが、利子補給や保証料補助が付いてトータルコストが下がることがあります。創業のご相談で、担当者から金利3%の制度を提案されていた方がいました。県の制度融資(金利1.8%+保証料補助)と並べると、1,300万円・10年で約96万円の差になる試算でした。金利・保証料・返済期間の3つを自分でそろえて比べる。これだけで、言われるままに借りる状態から抜けられます。

区分の決まり方と、自社の区分を保証料率から逆算する方法は「信用保証協会の審査とは|落ちる理由・保証料率9区分」に、制度融資の仕組みは「制度融資とは|金利が低い理由・自治体の利子補給」に書いています。

公庫と銀行では、どちらが安いのか?

「公庫は金利が低い」という説明をよく見かけますが、2026年の水準ではそう言い切れません。日本政策金融公庫の利率表を見てみます。

区分(国民生活事業・無担保・税務申告2期終えている方)年利
基準利率4.05〜5.65%
特別利率A3.65〜5.25%
特別利率B3.40〜5.00%
特別利率C3.15〜4.75%
マル経融資(特別利率F)3.05%

(出典:日本政策金融公庫「金利情報 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】」令和8年10月1日現在。有担保なら基準利率3.05〜5.25%)

中小企業事業のほうは貸付期間で区切られていて、基準利率は5年以内3.20%、10年以内3.70%、15年以内4.10%、20年以内4.40%です(金利情報 中小企業の方【中小企業事業】・令和8年10月1日実施)。

まず注意していただきたいのは、この表と、最初に出した日銀の1.782%を並べて比べてはいけないということです。1.782%は国内銀行の貸出全体の加重平均で、大企業向けや担保のある融資も含まれています。一方の4.05〜5.65%は、小規模事業者が無担保で借りる場合の区分です。冒頭で「1%〜15%」という幅を批判したのと同じ理由で、母集団が違う数字を横に置くと判断を誤ります。小規模で無担保なら、銀行から借りても平均より上の金利になります。

比べるべきなのは、自社に実際に提示された条件と、自社が該当する公庫の利率区分です。そして公庫が表面の金利で競るのは基準利率ではなく特別利率のほうで、特別利率Cなら3.15〜4.75%、マル経融資なら3.05%になります。要件に当たるかどうかが、そのまま金利の差になります。

なお、検索で出てくる「公庫は0.95%〜」という記述は、金利が上がる前の水準で、いまの利率表とは合いません。

そのうえで申し上げると、公庫を金利だけで判断するのは早いです。公庫の強みは、同じ条件で比べたときに効いてくる次の3点にあります。

  • 保証料がかかりません。前節の実質年率で比べると、この差は小さくありません。
  • 固定金利で長く借りられます。金利が上がる局面では、変動よりも先が読みやすくなります。
  • 経営者保証を外す選択肢があります。公庫は経営者保証免除特例制度について「各種融資制度に定める利率(上乗せ利率はありません。)」と明記しています。

3つ目は、以前は上乗せがあった論点なので、いまの記載を確かめておく価値があります。経営者保証の外し方は「経営者保証を外すには|ガイドラインの3要件」で扱っています。マル経融資の3.05%は、商工会議所・商工会の経営指導を受けることが前提の制度で、条件は「マル経融資とは|条件・金利・必要書類」にまとめました。

金利は交渉できるのか?──下げられる余地と、下げてはいけない場面

交渉できます。ただし、下げ方によっては会社が苦しくなります。

まず、交渉が通りやすいのはこういう状況です。審査する側にいた立場から言うと、金利を下げる稟議は「この会社の信用コストの見積もりを下げてよい」という説明が立つときに通ります。

  • 決算の数字が良くなったとき。格付が上がれば信用コストが下がりますから、これがいちばん素直な理由付けになります。
  • 他行から具体的な条件提示があるとき。「他行さんは○%と言っています」は、銀行内で最も通りやすい材料です。ただし本当に借り換える気がないなら使わないでください。関係が冷えます。
  • 保証協会付きからプロパーに切り替えられるとき。保証料がなくなるぶん、実質の負担が下がります。
  • 制度融資の利子補給が使えるとき。これは銀行と交渉せずにコストが下がる道です。

一方、上位の記事がほぼ全て挙げている「返済期間を短くする」は、金利対策として勧められません。確かに期間が短いほど金利は低くなり、利息総額も減ります。ですが減るのは利息だけで、毎月出ていくお金は増えます。1,000万円を年2.0%で借りる場合、こうなります。

期間毎月の元金返済利息総額
5年(60回)約166,700円508,333円
10年(120回)約83,300円1,008,333円

5年にすれば利息は50万円減りますが、毎月の支出は8万3,000円増えます。5年で50万円の節約と、毎月8万3,000円の資金負担。どちらが自社にとって重いかは、月次の資金繰りを見ないと決められません。私が目安にしているのは、税引後の簡易キャッシュフロー(税引後利益+減価償却費)に対する年間の元金返済の割合です。5割程度なら投資や追加借入の余力があり、8割に近づくと銀行が新しい長期融資を出せるかどうかの境目、10割を超えると稼ぎより返済が多い状態になります。すでに8割を超えているなら、金利を取りに行くより期間を延ばす側に寄せてください。金利で数十万円を取りに行って、資金ショートで追加融資を申し込むことになれば、話が逆立ちします。目安の考え方は「経営分析のやり方|銀行が見る指標一覧」に、必要額の出し方は「運転資金の計算方法|必要額の目安」に書きました。

もうひとつ。金利が上がる局面では、借りる時期そのものが交渉材料になります。設備投資を半年後に予定しているなら、いまの固定金利で枠を確保するほうが、半年後の変動金利より読みやすいことがあります。断定はできません。ただ、金利が上がると見るなら、固定で早めに、というのは一つの手ではあります。

銀行融資の金利についてよくある質問

固定金利と変動金利は、どちらを選べばいいですか?

どちらが得かは事前には決まりません。判断の軸は「金利が上がったときに耐えられるか」に置いてください。変動で借りて1ポイント上がったときの年間利息を計算し、その分が資金繰り表で吸収できるなら変動でも構いません。吸収できないなら固定です。実務では、長期の設備資金は固定、短期の運転資金は変動という組み分けが多くなります。設備は返済期間が長く金利上昇に長くさらされるためで、運転資金は期間が短く、借り換えのタイミングで条件を見直せるためです。

自社の借入金利は、決算書のどこを見れば分かりますか?

契約ごとの金利は、金銭消費貸借契約証書と返済予定表に書かれています。会社全体の平均を知りたい場合は、損益計算書の支払利息を、期首と期末の借入金残高の平均で割ると概算が出ます。支払利息÷平均借入残高という見方で、銀行も決算書から同じように平均調達コストを把握しています。自社の平均借入金利が上の統計と比べて高いのか低いのかを押さえておくと、交渉の場で話が早くなります。

銀行の金利と、ファクタリングの手数料は同じ基準で比べられますか?

そのままでは比べられません。融資の金利は年率ですが、ファクタリングの手数料は「売掛金額に対する率」で、期間の概念が入っていません。たとえば入金まで1か月の売掛金を手数料5%で売却すると、年率に換算すれば60%相当になります。資金調達コストとして並べるなら、必ず年率に直してから比較してください。銀行融資の年1〜4%とは桁が違うことが分かります。

返済が遅れると、金利はどうなりますか?

約定の金利ではなく、遅延損害金の利率が適用されます。日本政策金融公庫は年9.10%と公表しています(令和8年4月1日から令和9年3月31日までの貸付け。中小企業事業は9.1%)。民間金融機関の利率は契約ごとに定められているので、契約証書で確認してください。いずれにしても通常の金利とは水準が違いますので、返済が難しいと分かった時点で、遅れる前に相談してください。条件変更という選択肢については「リスケとは|返済条件変更のデメリットと進め方」で扱っています。

山梨県内で借りるとき、金利の低い順に当たればよいですか?

金利の低い順に回るより、先に「どの制度が使えるか」を調べたほうが効率がよいです。県や市町村の制度融資、保証料の補助、特定創業支援等事業の認定による金利引き下げなど、条件が合えば銀行との交渉より確実にコストが下がる仕組みがあります。また、規模の小さい事業者には信用金庫のほうが話が早いことも実際にあります。金融機関選びは金利の高低だけでなく、継続して決算書を見てもらえる関係になれるかで考えてください。困ったときに動いてくれるかどうかは、金利差以上に効きます。


金利の交渉で効くのは、話術ではなく「信用コストの見積もりを下げてよい」と銀行が説明できる材料です。当社は融資を審査していた側にいた元銀行員として、決算書から自社の格付の位置を読み、金利・保証料・返済期間をそろえて比較できる形に整えるご支援をしています。まずは融資・資金調達の支援サービスをご覧いただき、無料相談はこちら(お問い合わせフォーム)からお気軽にご連絡ください。


監修:池田哲郎。八十二銀行で法人融資の審査・経営改善支援に従事し、事業計画や決算を「審査する側」として100件超を見てきた経験を持つ。現在は中小企業診断士・認定経営革新等支援機関として、山梨県で融資・補助金・経営計画の支援を行う。本記事の金利・料率は、日本銀行「貸出約定平均金利(月次)」(2026年8月分は「貸出約定平均金利の推移(2026年8月)」2026年10月2日公表)、日本銀行「長・短期プライムレート(主要行)の推移」(更新日2026年9月16日・2026年9月11日現在)、日本政策金融公庫「金利情報【国民生活事業】」「金利情報【中小企業事業】」(いずれも令和8年10月1日現在)、山梨県信用保証協会「信用保証料について」(2026年10月1日確認)、帝国データバンク「全国平均借入金利動向調査(2024年度)」の公表内容に基づきます。利息の試算は当社によるもので、実際の金額は日数計算・端数処理の方式により異なります。金利・料率は金融情勢によって変動し、適用される条件は個別の審査によって決まります。借入の前に、必ず各金融機関・保証協会の最新の公表内容をご確認ください。

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