融資・資金調達

経営者保証を外すには|経営者保証ガイドラインの3要件と2026年の新ルールを元銀行員が解説

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池田計画合同会社

公開日:2026年8月3日 執筆:池田哲郎(中小企業診断士・認定経営革新等支援機関/池田計画合同会社 代表)

「息子に継がせたいんですが、あの保証だけはどうしても背負わせたくなくて」。事業承継のご相談で、いちばん最後に、声を落として出てくる話がこれです。会社の決算はそこそこ良い。後継者もいる。それでも社長が引っかかっているのは、自宅も含めて背負っている連帯保証のことでした。

結論から言えば、経営者保証は外せます。ただし「経営者保証に関するガイドライン」に法的な拘束力はなく、外すかどうかの最終判断は金融機関に委ねられています。だからこそ、要件を眺めるより先に、相手が何を見て判断しているかを知るほうが早いというのが実務の感覚です。

私は元銀行員として法人融資の審査に長く携わってきました。保証を求める側にいた立場から申し上げると、世の中の解説記事で語られる「3つの要件」は、たしかに正しいのですが、それだけを整えても保証が外れないことがよくあります。理由は単純で、ガイドラインには「事業者が努めること」と「金融機関が判断に使う項目」が別々に書かれていて、後者はほとんど紹介されていないからです。まずそこから整理します。


経営者保証とは何か、なぜいま外しやすくなっているのか

経営者保証とは、中小企業が金融機関から融資を受ける際に、経営者個人が会社の連帯保証人となることをいいます。中小企業庁は「企業が倒産して融資の返済ができなくなった場合は、経営者個人が企業に代わって返済することを求められる」と説明しています。

この慣行を見直すために、全国銀行協会と日本商工会議所が「経営者保証に関するガイドライン」を策定し、平成25年12月5日に公表、平成26年2月1日から適用が始まりました。中小企業・経営者・金融機関に共通する自主的なルールという位置づけで、法律ではありません。

では実際にどれくらい外れているのか。ここは印象論ではなく数字で見ておきたいところです。中小企業庁が令和8年6月26日に公表した活用実績から、令和7年度の数字を引きます。

政府系金融機関(日本公庫・商工中金)信用保証協会
新規融資に占める無保証の割合56%(件数)/70%(金額)37%(承諾件数ベース)
既存の保証契約を解除した件数2,043件9,574件

新規の融資は、政府系ではもう過半が無保証です。ただし、この数字はそのまま自社に当てはめないでください。信用保証協会の37%という数字には、そもそも保証人を立てようのない個人事業主が含まれています。同じ資料の注記には「令和7年度の信用保証を承諾した件数のうち無保証人の割合(法人のみ)は20%」とあります。法人だけで見ると5件に1件です。

この2倍近い開きは、記事では省かれがちなところです。「もう7割が無保証らしい」という話だけを持って交渉に行くと、噛み合いません。むしろ注目すべきは、既存の保証を解除した件数のほうです。政府系と保証協会を合わせて年間1万件を超えています。新規融資のついでではなく、途中で外れている会社が、毎年それだけあるということです。

経営者保証を外す「3要件」とは何か

ガイドライン第4項(1)は、経営者保証なしで資金調達することを希望する場合に求められる経営状況として、次の3つを挙げています。中小企業庁はこれを噛み砕いて、以下のように整理しています。

要件中小企業庁による説明
① 法人・個人の資産分離資産の所有やお金のやりとりに関して、法人と経営者が明確に区分・分離されている
② 財務基盤の強化財務基盤が強化されており、法人のみの資産や収益力で返済が可能である
③ 経営の透明性確保金融機関に対し、適時適切に財務情報が開示されている

ここで一点、誤解の多いところを補足します。中小企業庁の資料には「上記3要件の全てまたは一部を満たせば」経営者保証なしで融資を受けられる可能性がある、すでに提供している経営者保証を見直すことができる可能性があると書かれています。金融機関は「要件の充足度合いに応じて」検討する、という書き方です。

つまり、3つを完璧に揃えてから相談に行く必要はありません。満点を待っていると、いつまでも相談日が来ないというのが正直なところです。実際、後述する信用保証協会の制度は、要件を一部しか満たしていない会社でも保証料の上乗せで保証を外せる設計になっています。

3要件を満たしたのに外れないのはなぜか

ここが本題です。事業者側が努める3要件とは別に、ガイドライン第4項(2)には、金融機関が検討する際に使う項目がイからホまで5つ挙げられています。原文はこうです。

イ)法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離されている。
ロ)法人と経営者の間の資金のやりとりが、社会通念上適切な範囲を超えない。
ハ)法人のみの資産・収益力で借入返済が可能と判断し得る。
ニ)法人から適時適切に財務情報等が提供されている。
ホ)経営者等から十分な物的担保の提供がある。

3要件と見比べてください。①がイとロの2つに割れています。そして3要件のどこにも出てこない「ホ)物的担保」が、判断項目には入っている。ここが実務の肌感覚と一致するところです。担保に取れる不動産がある会社は、保証を外す話が通りやすい。身も蓋もない話ですが、審査する側にいた立場からは、これを伏せて「3要件を整えましょう」とだけ申し上げるのは誠実ではないと思っています。

もっとも、実際に相談を受けていていちばん多くつまずくのは、担保ではなくロ)です。役員貸付金です。

以前、決算書の「役員借入金の返済」として毎月15万円が出ていく処理を続けていた会社を拝見したことがあります。中身を追うと、それは会社の借入返済ではなく、先代が個人で背負った保証債務の返済でした。会計事務所が前年を踏襲して処理していたもので、年間180万円が事業の外へ流れ続けていました。事業は黒字なのに現金が残らない。金融機関はこういう動きを見抜きます。そして見抜いた瞬間、ロ)の「社会通念上適切な範囲」の議論になります。

役員貸付金・仮払金の類は、1年や2年では消えません。役員報酬を下げて返す、個人資産で一括返済する、いずれにしても時間がかかります。だからこそ、保証を外したいなら真っ先に着手する項目になります。後述しますが、この役員貸付金は、この記事に出てくる3つの場面すべてで足を引っ張ります。

2026年4月から、金融機関の説明ルールがどう変わったのか

ここは、いま相談に行く方にとっていちばん効く変更点です。金融庁は「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」を改正し、令和8年4月1日から適用しています。

改正前、金融機関が保証の必要性を説明すべき対象は「保証契約を締結する場合や一部の既存の保証契約がある場合」と限定されていました。その「一部」とは、M&A・事業承継などで株主が変わることを把握した契約と、令和5年3月以前に締結した根保証契約でした。

改正後は、この「一部の」という限定が外れています。いま保証を差し入れている経営者は、原則としてみな説明を受けられる立場になった、ということです。しかも説明すべき中身は具体的に指定されています。

  • a.どの部分が十分ではないために保証契約が必要となるのか、個別具体の内容
  • b.どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか、個別具体の内容
  • c.保証履行時の請求は保証金額全額に対して一律に行うものではなく、保証人の資産状況等を勘案して履行の範囲が定められること

さらに、金融機関は説明した旨を確認し、その結果等を書面または電子的方法で記録することとされています。加えて監督指針は、説明に際して「可能な限り、資産・収益力については定量的、その他の要素については客観的・具体的な目線を示すことが望ましい」としています。

読者にとっての意味は、とてもはっきりしています。「うちは何が足りなくて保証が必要なんでしょうか。何を改善すれば外せる可能性が高まりますか」と聞いてよい、ということです。これは事業者のお願いではなく、金融機関の側が態勢を整えるべき事項として監督指針に書かれています。

ここで、私が支援先にいつもお願いしていることを一つ。金融機関に何かを求めるときは、時間軸と金額を必ずセットにしてください。「いずれ役員貸付金を整理します」ではなく「2027年3月期までに、役員報酬の減額で年240万円ずつ、残高1,200万円を5年で解消します」と書く。口頭でのやりとりは残りませんが、数字の入った紙は残ります。そして担当者が支店内で稟議を上げるときに使えるのは、紙のほうです。

逆に、こちらから弱みを並べ立てる必要はありません。ネガティブな情報は「聞かれたら答える」で十分です。ただし答える準備だけは万全にしておく。この順番を崩すと、話が改善計画ではなく反省会になってしまいます。

保証を外せる制度には、どんなものがあるのか

要件を整えるのと並行して、制度を使う道もあります。現在使える主なものを、一次資料で確認できた範囲で並べます。

制度誰向けかコスト期限
事業者選択型経営者保証非提供制度(横断的制度)信用保証付融資を使う法人所定の保証料率に年0.25%または0.45%上乗せ期限の定めなし
事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助)同上。上乗せ分の一部を国が補助上記の上乗せから補助率相当分を控除2027年3月31日まで
プロパー融資借換特別保証制度経営者保証付きのプロパー融資を借り換えたい法人保証料率0.45%〜1.90%2027年3月31日まで
日本政策金融公庫 経営者保証免除特例制度公庫から借りる法人上乗せ利率なし期限の定めなし

信用保証協会を使う場合(事業者選択型)

中小企業庁の公表資料によれば、事業者選択型経営者保証非提供制度の要件は次のとおりです。

  • 過去2年間において、決算書等を申込金融機関の求めに応じて提出していること
  • 直近の決算において代表者への貸付金等がなく、かつ代表者への役員報酬・賞与・配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと
  • 直近の決算において債務超過でないこと、または直近2期の減価償却前経常利益が連続して赤字でないこと
  • 上記を継続的に充足することを誓約する書面を提出していること

保証料率の上乗せは、3つめの要件(債務超過でない/連続赤字でない)の両方を満たせば年0.25%、いずれか一方なら年0.45%です。つまり、財務がやや弱くても保証は外せる。値段が上がるだけ、という設計です。

ここでも役員貸付金が出てきます。2つめの要件は「代表者への貸付金等がなく」と言い切っており、程度問題ではありません。ガイドラインのロ)では「社会通念上適切な範囲」という幅のある表現でしたが、この制度では明確な足切りになります。

国の補助がつく促進特別保証制度は、保証限度額8,000万円、保証期間は分割返済で10年以内(据置1年以内)です。補助率は保証申込日によって段階的に下がる設計で、2026年4月1日から2027年3月31日までの申込分は0.05%。制度の取扱い自体も2027年3月31日までです。開始当初(2024年3月15日〜2025年3月31日)の0.15%と比べると、補助の厚みは3分の1になっています。使うつもりがあるなら、来期に回す理由はあまりありません。

いまあるプロパー融資を借り換える場合

「新しく借りるときの話ばかりで、いま背負っている保証はどうにもならないのか」と思われた方に、いちばん近いのがプロパー融資借換特別保証制度です。経営者保証付きのプロパー融資を、経営者保証なしの信用保証付き融資へ借り換えることを例外的に認める制度で、これも2027年3月31日までの時限措置です。

要件は、資産超過であること、EBITDA有利子負債倍率が15倍以内であること、法人・個人の分離がなされていること、申込日において返済緩和している借入金がないこと、の4つすべてです。保証限度額は2億8,000万円(組合等は4億8,000万円)とまとまった規模で、保証料率は0.45%〜1.90%です。

ただし、この制度には正直に申し上げておきたい副作用があります。プロパー融資を保証協会付きに替えるということは、その分だけ銀行のリスクが減るということです。私が現場で繰り返し見てきたのは、保証協会付きの借入が大半を占める会社に対して、メインバンクの動きが鈍くなるという現象でした。貸し倒れのリスクが低いので、経営改善にも新規の提案にも積極的になりにくい。保証は外れたけれど、銀行が一歩引いた、ということが起こり得ます。

ですので、この制度は「保証を外す」目的だけで単独に判断せず、取引全体のなかでプロパーをどう残すかとセットで考えるのが実務的です。プロパー融資と信用保証協会付き融資の違いはプロパー融資とは|信用保証協会付き融資との違いで整理していますので、そちらもあわせてご覧ください。

日本政策金融公庫を使う場合

日本政策金融公庫の経営者保証免除特例制度は、7つの要件のいずれかを満たし、経営状況等から借入返済が可能と見込まれる法人が対象です。税務申告2期以上で法人と代表者の一体性解消が確認でき、直近2期の減価償却前経常利益が2期連続して赤字でない、または直近決算期で債務超過でない、といった類型のほか、物的担保を提供できる場合、開業後おおむね5年以内で技術・ノウハウ等に新規性がみられる場合なども含まれます。

この制度で注目したいのは条件面です。公庫のページには「各種融資制度に定める利率(上乗せ利率はありません。)」と明記されています。信用保証協会の事業者選択型が年0.25%〜0.45%の上乗せを前提にしているのと対照的です。担保の提供の有無も申込時に選べます。公庫の創業融資まわりの審査の見方は日本政策金融公庫の創業融資にまとめています。

事業承継・M&Aのとき、前の社長の保証はどうなるのか

冒頭の社長の悩みに戻ります。事業承継の場面には、本体のガイドラインとは別に「事業承継時に焦点を当てた特則」が用意されています。

特則の柱は「原則として前経営者、後継者の双方から二重には保証を求めない」という一文です。同じ債務に前の社長と後継者が二人並んで保証人になることを、二重徴求と呼びます。これを原則として行わない、とされています。

ただ、例外が4つ明記されています。相続確定までの一時的な場合、金融支援中や延滞中で保全が損なわれる場合、双方が自ら申し出た場合、そしてもう一つが——法人から前経営者に対する多額の貸付金等の債権が残っており、それが返済されないと会社の債務返済能力を著しく毀損する場合です。

三度目の登場です。役員貸付金は、要件①のロ)でつまずきの元になり、信用保証協会の制度では明確な足切りになり、事業承継では二重徴求が許される理由になります。保証を外したい会社がまずやることは、決算書の資産の部に眠っている代表者への貸付金・仮払金の残高を確認することです。着手の順番として、これ以上に費用対効果の高いものを私は知りません。

では実際、承継時にどれくらい外れているのか。ここでも数字を見ます。信用保証協会の令和7年度の実績で、代表者交代が行われた案件の内訳はこうです。

代表者交代時の対応(信用保証協会・令和7年度)構成比
旧経営者の保証は解除しなかったが、新経営者とは契約しなかった52.3%
旧経営者の保証を解除する一方、新経営者と契約した34.3%
旧経営者の保証を解除し、かつ新経営者とも契約しなかった12.8%

二重徴求は避けられています。しかし過半数は「後継者は保証を負わずに済んだが、前の社長の保証はそのまま残った」という着地です。息子さんに背負わせたくないという願いは9割近く叶う一方、ご自身の保証が外れるのは12.8%にとどまります。とはいえ、この12.8%という数字は平成30年度には2.0%でした。8年で6倍以上になっています。方向としては、確実に動いています。

なお、政府系金融機関では旧経営者・新経営者の双方が無保証だった案件が令和7年度で67.5%を占めており、こちらは景色がかなり違います。取引先が公庫・商工中金か、保証協会付きの民間金融機関かで、承継時の見通しは大きく変わるとお考えください。

2026年4月からの監督指針の改正は、この場面についても踏み込んでいます。金融機関には、前経営者に対する丁寧な意向聴取を行った上で保証契約の必要性を改めて検討することが求められ、さらにM&A・事業承継の成立前における事前相談の推奨と、保証の解除・移行を最終契約におけるクロージング条件として明確に設定することへの支援態勢の整備までが盛り込まれました。譲渡契約を結んでから保証の話を始めるのでは遅い、という設計です。

加えて金融庁は、令和8年5月1日に「M&A・事業承継時における経営者保証情報ネットワーク」を開設しています。M&A・事業承継を検討中から実施後までの経営者・後継者が、保証が支障になっている状況を相談シートで届け出られる仕組みです。ただし金融庁は「個別の案件について、あっせん・仲介・調停を行うものではなく、また、相談を行った先における個別の対応(保証契約の解除等)を確約するものではありません」と明記しています。交渉を代行してくれる窓口ではありませんので、そこは期待値を合わせてお使いください。事業承継そのものの進め方は事業承継・M&A補助金の記事でも触れています。

保証を外すと、逆に困ることはないのか

あまり書かれていない論点なので、正直に整理します。

第一に、費用が増えます。信用保証協会の事業者選択型なら年0.25%〜0.45%の上乗せです。借入5,000万円なら年12.5万〜22.5万円。保証を外す価値がこの金額に見合うかどうかは、経営判断です。

第二に、情報開示の負担が増えます。ガイドラインのニ)が「法人から適時適切に財務情報等が提供されている」である以上、決算書を年に一度出して終わり、というわけにいかなくなります。試算表の定期提出を求められることも珍しくありません。

第三に、保証の代わりに条件がつくことがあります。ガイドラインは金融機関に対して、停止条件付・解除条件付の保証契約やABL(流動資産担保融資)、金利の一定の上乗せといった代替手法の充実を求めています。停止条件付保証契約とは、財務情報の定期提出や他行への担保提供の制限といった特約条項に違反しない限り、保証債務の効力が発生しない契約です。保証がゼロになるのではなく、「約束を守っている間は効力が生じない保証」に置き換わるという形もある、ということです。

それでも外す価値はあると私は考えています。事業と個人の生活を切り離せること、後継者が承継をためらう理由が一つ減ること、この2つは金額に換算しにくい割に大きいからです。

何から手をつければよいか

相談に行く前に、自社で確認できることを順番に並べます。決算書と試算表があれば、30分ほどで一通り目を通せます。

  • 代表者への貸付金・仮払金・未収入金の残高を確認する。ゼロでなければ、解消の年数と年間返済額を数字で書き出す
  • 役員報酬・賞与・配当が利益水準に対して過大になっていないかを確認する
  • 会社が使っている不動産・車両の名義を確認する。社長個人名義のものを会社が使っているなら、賃貸借契約書があるかを見る
  • 直近決算が債務超過でないか、直近2期の減価償却前経常利益が連続赤字でないかを確認する。どちらか一方でも満たせば、上乗せ0.45%で保証を外す道が開ける
  • 取引金融機関ごとに、保証の有無・借入残高・プロパーか保証協会付きかを一覧にする
  • 直近2年、決算書を金融機関の求めに応じて提出してきたかを確認する

この一覧ができたら、次は金融機関に「うちは何が足りなくて保証が必要なのか、何を改善すれば外せる可能性が高まるのか」を聞きに行く番です。冒頭に書いたとおり、これは2026年4月から金融機関の側が説明態勢を整えるべき事項になっています。遠慮して聞かずに帰るのが、いちばんもったいないと思います。

財務の数字をどう読むかについては経営分析のやり方|銀行が見る指標一覧を、どの金融機関にどの順番で相談するかは融資の相談はどこにする?をご覧ください。

なお、経営者保証全般の公的な相談先としては、取引金融機関のほか、商工会議所・商工会、中小企業団体中央会が案内されています。ガバナンス体制の整備を含めた収益力改善については中小企業活性化協議会と認定経営革新等支援機関が窓口です。当社も認定経営革新等支援機関です。

池田計画合同会社では、決算書から保証解除の見込みを診断し、金融機関に出す説明資料の作成と、面談当日の想定問答の整理までご一緒しています。役員貸付金の解消計画のように、着手から結果が出るまでに数年かかるものほど、早く始めるほど選択肢が多く残ります。融資・資金調達のご支援内容は融資・資金調達サポートをご覧ください。

「自社は外せる状態にあるのか」を知りたい方は、お問い合わせフォームから、取引金融機関の数・借入残高のおおよその規模・直近期が黒字か赤字かをお知らせください。初回のご相談は無料です。山梨県内であれば訪問しております。


よくある質問

個人事業主にも経営者保証を外す制度は使えますか?

信用保証協会の事業者選択型経営者保証非提供制度は「法人である中小企業者」が対象で、個人事業主は対象外です。日本政策金融公庫の経営者保証免除特例制度も法人向けの制度です。個人事業主の場合、事業主本人が債務者であり、そもそも保証人を立てない形が原則になります。中小企業庁の活用実績で信用保証協会の無保証割合が37%と高く出るのは、この個人事業主が母数に含まれているためです。法人のみで見ると20%です。

保証を外してもらう申し出は、取引している全ての銀行に同時にしなければいけませんか?

同時である必要はありません。ガイドラインは各金融機関が個別に判断する仕組みで、一斉に外れることを保証する制度ではありません。実務上は、財務内容を最もよく把握しているメイン行から相談するのが通りやすい一方、無保証の実績が多い政府系金融機関から先に外し、その事実を他行との交渉材料にする進め方もあります。ただし一行だけ保証が残ると、その金融機関だけがリスクを負う形になり難色を示されることがあるため、最終的にはどの順番で揃えるかを設計しておく必要があります。

会社が返済できなくなった場合、経営者保証はどう扱われますか?

この記事で扱った「事業を続けながら保証を外す」場面とは別のルールが適用されます。ガイドライン第7項の保証債務の整理では、破産時の自由財産99万円は原則として経営者の手元に残り、金融機関は早期の事業再生等により法人からの回収見込額が増加した場合、これに加えて一定期間の生活費(雇用保険の考え方を参考に、年齢等に応じて約100万円〜360万円)を残すことを検討するとされています。華美でない自宅に住み続けられるよう検討することや、返済し切れない残額を原則として免除することも定められています。廃業の場面には「廃業時における『経営者保証に関するガイドライン』の基本的考え方」が別に用意されています。

ガイドラインに基づいて保証債務を整理すると、信用情報に記録が残りますか?

中小企業庁は、保証人が債務整理を行った事実その他の債務整理に関連する情報は、信用情報登録機関に報告・登録されないとしています。これは自己破産による整理との大きな違いで、再チャレンジを妨げないための設計です。ただしガイドラインの適用には、主債務者と保証人の双方が弁済について誠実であり、財産状況等を適時適切に開示していること、反社会的勢力ではないことなどの前提があります。

金融機関がガイドラインを守らない場合、罰則はありますか?

ありません。ガイドラインは中小企業・経営者・金融機関に共通する自主的なルールであり、法的な拘束力を持たないためです。中小企業庁も、経営者保証を解除するかどうかの最終的な判断は金融機関に委ねられると明記しています。ただし民間金融機関については、金融庁の監督指針が説明態勢の整備を求めており、説明した旨を確認して書面または電子的方法で記録することとされています。罰則ではなく監督を通じた実効性の確保という形がとられています。

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